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2024/04/16 17:52 |
『お姉ちゃんと一緒』SS 『リリカル☆バレンタイン・えーす!』
※リリマジ8お疲れ様の記事は下にあります。

で、前記事の如く疲れて帰ってきたら、なんと!
アヤセさんからお姉ちゃんSSのバレンタインネタが到着してました!
アリシアお姉ちゃんだよ!!アリシアお姉ちゃんかわいいよアリシアお姉ちゃん(*´Д`)ハァハァ
もうなんか疲れが吹っ飛びました…が、数分後に再発しましたww
というわけで、賞味期限が切れる前にご賞味下さいませ!

魔法少女リリカルなのはif
‐お姉ちゃんと一緒‐
『リリカル☆バレンタイン・えーす!』


「バレンタインである!」
「……どうしたの、お姉ちゃん」
寒さも深まる二月十二日。お姉ちゃんが唐突にワケの分からないことを言い出した。
「明後日は二月十四日。つまり、どういうことか分かる?」
「バレンタインってことだよね」
「いや、テキトーだね!」
……お姉ちゃんほどじゃないつもりです。
「まあ、そんなワケでチョコ作ろうチョコ。れっつ、くっきんぐ、しょこらとるぅ」
ショコラトルはチョコじゃないよ。
「作ったのはとりあえずかなで辺りにあげようか。あの子、甘いもの苦手だし」
……鬼がいた。
「まあ、それはいいけど……なんで今更バレンタインなの?  今までバレンタインになんて興味なかったのに、お姉ちゃん」
「日本のバレンタインの壮大な背景を知ってしまった私にとって、もうバレンタインは避けては通れないんだよっ!」
「壮大な背景?」
「チョコ会社の陰謀」
「うん、壮大さが微塵もないね」
「ごめん間違えた。チョコ会社の策略」
「うん、どこが変わったんだろう」
「冗談冗談。チョコ会社の世界征服」
「うん、日本だけだけどね」
「…………」
「…………」
「フェイトが冷たい……」
隅っこで体育座りしながらしくしく泣きはじめるお姉ちゃん。
「昔のフェイトだったら、お腹くすぐるだけで笑ってくれたのに……」
「いや、誰でも笑うよねそれ……」
お姉ちゃんの物差しはよく分からない。
「ってそれよりも!  バレンタインだよ、ヴァレンタイン!  さあ、とりあえず母さんに作り方を聞きに行こう!」
「でも、母さんは仕事が忙しいんじゃ……」
「何言ってるんだか。母さんだよ?  私たちの、自慢の母さん。チョコの作り方教えてって言えば仕事放って教えてくれるよ」
前半は同感だけど、仕事放り出す母親を誇るのはどうなんだろう……。
「よぉし、レッツ&ゴー!」
……ミニ四駆?



「母さん、たのもー!」
お姉ちゃんが勢いよく部屋の扉を開ける。
「あら。アリシア、フェイト」
仕事を中断して、母さんが私たちの方に向き直ってくれる。
「チョコの作り方教えて」
「湯煎して溶かして固めなさい」
「わーい投げやり!」
というか、お姉ちゃんはなんでこんなにハイテンションなんだろう。
「それはともかく、誰にあげるの?」
「甘い物嫌いのかなでしかいないでしょ?」
「あぁ……」
母さんが同情に満ちた表情をした。
「フェイトもかなでに?」
「え?  うーん……私は友チョコかな。なのは、はやて、アリサ、すずか。それと、守護騎士のみんな。クロノとかエイミィにもあげないとね」
「そんな友チョコなんて今風の言葉使っちゃって、フェイトったらぁ」
「『ったらぁ』って……」
お姉ちゃんはかなり浮かれていた。
「よし、とりあえずチョコを湯煎して溶かして固めよう!」
「あ、うん……」
……まあ、それでも。
お姉ちゃんが楽しそうだから、私は止める気にはならない。止める気も、ない。
「フェイト、砂糖いっぱい用意して!」
「うん、それは断る!」
かなでに生命の危機が迫っていた。

φ

その頃。
「……なんか今、悪寒が」
かなでは親友の殺気を察知していた。

φ

「そして、二日後」
「モノローグを口で言っちゃうんだ……」
お姉ちゃんはやっぱり浮かれていた。
「というワケでバレンタインデーだよ」
「うん、そうだね」
「私たちのアニバーサリーだよ」
「うん、何を言ってるのかな」
「かなでの命日でもあるよ」
「うん、そうはさせないからね」
お姉ちゃん浮かれすぎ。

「というわけで、お前のチョコを数えろ!」
お姉ちゃんの台詞は意味もなく日曜日の朝っぽかった。
「えーっと……リイン、なのは、はやて、シャマル、ヴィータ、ツヴァイ、エイミィからだから……七個か」
「違うよ、あげた数だよ!」
「今までで最上級の女子扱いっ!Σ」
かなでがショックを受ける。後、既に貰っていたチョコが何気に多かった。
「まあいいや。はい、私たちのチョコ。テスタロッサ姉妹から」
「あぁ……ありがとう」
少し照れながらチョコを受け取るかなで。
「全員、俺に気ィ遣ってビターにしてくれてあるんだよな。ありがたいことだよ」
「……あ、あのね、かなで」
言い出しづらい。
お姉ちゃんが本当に砂糖をたくさん入れたなんて、すごく言い出しづらい。
「私たちの、超甘いけどね!」
言い出しづらいことをさらっと言った!
お姉ちゃん、空気読んで!  出来ればお菓子の本も読んで!
「…………」
ああほら、かなでが黙り込んじゃった。
どうフォローをすれば……
「そっか。でもまあ……嬉しいよ」
……って、え?
「まさか、『まんじゅう恐い』的な……!」
落語を引っ張り出してくるお姉ちゃん。
私は妙に頭の回転が速いお姉ちゃんが恐い。
「違う。……俺はさ、今までバレンタインとかに興味を示さなかったアリシアがチョコくれたのが、嬉しかったんだよ。フェイトも、ありがとな。どんだけ甘かろうがお前らのは絶対に残さない」
そう言って、女の子みたいな可憐な顔が優しく微笑む。
ああ――そうか。
きっと今まで、かなでも待ってたんだ。
一番近い友人(ひと)が。
自分に贈り物をしてくれることを。
だって、贈り物っていうのは想いをカタチにしたものだから。
不確かな言葉よりも何よりも、分かりやすい『信頼』なんだから。
「「……うんっ」」
だから……このバレンタインデーは、絆を確かめ合った――私たちのアニバーサリー(記念日)になった。



ただ、その翌日。
『……兄さんが入院しました』
後でお姉ちゃんと謝りに行こう、と思った。




=あとがき=
バレンタインデー、始めました(伊宮かなで甘味殺害未遂事件容疑者の発言より)

言うまでもなくアリシアお姉ちゃんな気がしますが。まあ、フェイトかもしれませんね。
皆さんこんにちは。夜に読んでる人はこんばんは。あいす改めアヤセです。
去年書いたバレンタインSSの続き……を書くつもりだったんですが。不覚にも書いてる途中で「しまった!  正史じゃなくて姉っ緒の設定で書いてしまった!」と気づき、消すのも面倒臭かったのでそのまま。そして、現在に至ります。
アヤセの計画性の無さが出た最たる例というか、まさかこんなことになるとは。アリシアお姉ちゃんがいつも以上にハジけているので、出来ればそれで許してください。

さて、かなでのチョコの数ですが、ぶっちゃけれて言えばかなでは別にモテるわけではありません。なのはにしろはやてにしろ「友チョコのついで」という感じで、まあ義理チョコです。他の女子も同様ですね。
ところで、最後にチラッと何か見覚えのないキャラが出たのに気づきましたでしょうか。彼女がかなでの妹、冬さんです。これ以上オリキャラを増やすのはマズいので、本編には出ないと思いますが。

それにしても、本編より後書きの方が文が進むというのは少し考え物ですね。いつもそんな感じです。あ、この場を借りてと言ってはなんですが、少し謝辞を。
ハチさん。いつもお世話になっています。原稿やべえみたいな状況なのに、SS送ると感想まで書いて返信してくださって、本当に励みになります。イベントに は基本的に足を運べないということもありますが、ハチさんの本を買えないのが残念でなりません。通販使えよって言われたらおしまいですが。
こんなSSを読んでくださっている皆さん。
感想メールを送ってくださる方もいて、私は幸せ者だなぁと痛感しております。ハチさんの本の方が絶対面白い(はず)なので、是非そちらも読んでくださいね。
そんなわけで、ラノベの後書き風に書いてみたアヤセでした。それでは。

Return to myself
アヤセ
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2010/02/16 00:57 | Comments(0) | TrackBack() | アリシアお姉ちゃんSS

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